SAESゲッターの使用方法 14/Feb/2002 三原 智

SAESゲッター(http://www.saesgetter.com) の使用方法を簡単に まとめる。詳しくはマニュアルを参照していただきたい。 (とはいえ十分なマニュアルとはいいがたい。)
 

  • 構造
  • 電磁弁の状態により、次の2つのモードがある。
  • バイパスモード(入力ガスはカラムをとおらずに出て行く)
  • ピュリファイモード(通常の純化モード)
  • ガスの純化を行うにはカラムをヒータにより温める必要がある。 ヒータのオン・オフは前面にあるスイッチにより操作可能である。
  • 構造上ゲッターは入力ガス圧が9気圧まで耐えれるようになっている。 ラージプロトタイプの運転では2リットル/時の液化速度を保ったまま純化を 行うために入力ガス圧を4気圧にする。ただしゲッター出口では流量計に 過度の圧力をかけないようにするためレギュレータによりガス圧を2気圧以下に 抑える必要がある。
  • 準備
  • 電磁弁の開閉のために5気圧以上のガスを装置側部にある注入口に 供給してやる必要がある。 (ガス圧が4.8気圧を下回るとエラーが生じバイパスモードに自動的に移る。 このため使用中は常に5気圧以上の圧力をかけておく必要がある) 。
  • 運転を開始する前にゲッターへのガス出入り口のバルブを閉めておく。

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  • 運転

  • 5気圧のガス供給の準備ができたら側部にあるスイッチを押して電源を入れる。 本体はPSIでの運転を考えて220V使用のものであり、AIST、KEKではステップアップトランスを 併用して運転を行う。電源を入れた状態ではバイパスモードになっており、 ヒータのスイッチが 切れた状態になっている。
  • 運転時注意事項
  • 不純物が多く混ざったガスを大量に流すとカラムの温度が上がりすぎて 自動的にバイパスモードへ移行してしまいます。この場合はガスの流量を 落とすしか今のところ方法がありません。 流量を落として(入力ガス圧を落として)バイパスモードからピュリファイモードへ マニュアルで移行してください。
  • 電磁弁へ供給するガスの圧力を必ず5気圧以上に保つこと。 4.8気圧以下になると自動的にバイパスモードへ移行してしまいます。
  • いずれの場合も警告音が鳴るので次のエラー発生時の対処を行ってください。
  • エラー発生時

  • 何らかのエラーが生じたときには警告音が鳴り、状態が前面のLED パネルに示される。警告音は前面にある"Acknowledge"ボタンを押せば とまる。マニュアルにしたがって正しい対処をするべし。
     
  • 終了時

  • ヒータをきって、ピュリファイモードからバイパスモードへ移行する。この際カラムの中にガスを正圧にして保っておくことが望ましいので、うまくやること。あとは適当に電源切れば問題ない。