Large Prototype Meeting Minutes
日時 2000年3月1日
場所 素粒子センター会議室
参加者 鈴木、春山、真下、三原
測定器、PMTホルダー
前面用PMTホルダーのプロトタイプ。厚み42.5mm。材質は、低温での
使用可能性、RLを考慮してG10、Lucite。ケーブルをホルダー内に通す
構造。概略図はhttp://www.icepp.s.u-tokyo.ac.jp/~mihara/prototype/drawings/Assemble.psを参照。
同様の厚みで側面、背面用のホルダーを製作する予定。材質アルミ。これらで
6 x 6 x 8個のPMTをアセンブルした場合の測定器の外側寸法は463 x 463 x 587
(有感領域体積 77.8liter )。
容器
上記測定器をインストールできるチャンバーを概略設計中。内真空内経350mmR
奥行き800mm。入射窓は外真空容器1mmtアルミ(90mmΦ)、内真空容器SUSハニカム。
SUSハニカム部は10cm x 10cm 程度あれば十分。
インストール治具、固定を兼ねたレールが必要。
内真空容器を支えるスペーサからの熱流入量を算出するための基本的な
パラメータの確認を行なった。(160K <- 300 K)
G10 60 x A/L [W/m]
SUS 2000 x A/L [W/m]
A: 断面積 L長さ
ex) 4cmt 5cm x 5cmのG10を使用した場合の熱流入は3.75W
PMTからの発熱量は1000V印加で1本あたり66.7mW。
フィードスルー、冷凍器、圧力計などの計測器をとりつけるためのフランジを
フィードスルー用に1個、それ以外に1個の2個(300mmΦ程度)用意するか、
大きいフランジ1個にするか(460mmΦ程度)の2案がある。大きいものを1個にした
場合有効面積は大きくとれるが、ケーブルとそれ以外のものとの取り合いを
どうするかが検討事項。2個使用した場合取り合いの問題はかなり単純化されるが
製作費用、有効面積の確保の問題を解決する必要がある。
また必要ゼノンの量を減らすために測定器を直方体ではなく6角柱、8角柱にする
ことも提案された。
冷凍器
スタディを続けているパルス管冷凍器を外部におき冷媒を介して冷却部のみを
測定器側に設置する案を検討中。この方法をとった場合冷却能力をあげることが
容易になること、とりつけフランジ部の面積がかなり縮小できること等の
利点がある。実用化されているシステムであり、large prototype、final detector
に使用することはそれほど困難ではない。
モニター系
液面をモニターするために、いくつかの方法が提唱された。
・αソース+ionization chamber
・αソース+PMT
・PT100をdiscreteにならべる方法(液体とガスの熱伝導度の違いを利用)。
・capacitanceを測定する方法(液体ゼノンの比誘電率2)
温度勾配を測定し密度揺らぎを調べるために、3〜4箇所程度で垂直方向の
温度分布を10cm刻ぐらいで測定する予定。液面モニター用にPT100を使用すれば
この温度計を兼ねることも可能。
ガス配管
概念図が示された。極力簡単なものにする方針。この絵のものに加えて
Purifierの部分にバイパスを設ける予定。
ガス貯蔵法/回収法
100K、800 literの液体ゼノン重量は2.4トン。このゼノンを300K、8MPaで
保存しようとすると、1.6 m^3の体積となる。貯蔵容器として直径600mm
高さ1000mmのSUS容器(0.28m^3)を用意した場合、8本で全て貯蔵できる。
large prototypeでのテストにも同じ容器を使用するようにすれば、
必要とされているゼノン(300Kで0.3m^3)を貯蔵するには2本で賄える。
製造可能な業者を選定し製作にとりかかれる準備を早急に始める。
緊急時対応システム
以下の事態に備えるシステムを準備する予定。基本的な方針としては
システムを簡単なものにするため事態が生じてから早急に対処しなければ
ならないことのみをハードで行ない、残りの作業はマニュアル化してシフト
要員に委ねる。
・停電/冷凍器故障時
・過度の圧力上昇時
いづれの場合もまず液体窒素電磁弁を開くことが必要(停電時に対処するため
電磁弁は通電時閉のものを選定)。アラームを連動させる。断熱真空用ポンプ
の故障時にはバルブを閉じて真空を保ちポンプ交換が行えるようにする。
またソフトウェアに頼らずにモニターを行なえるシステムも準備。
Last Update 02-Mar-00
Satoshi Mihara